居酒屋を開業する意味
私のお店では、アルバイトを募集したことがありません。
バイトを募集しなくても、勝手に向こうから
「バイトさせてください」ってくるんです。
他のお店では、そんなことありえないそうです。
なぜなんだろうと考えていて、スタッフに聞いたら
「お客で来ていたけど楽しそうだから、バイトしたくなりました」
そんな答えをもらいました。
そうか!
それって、すなわち、「俺」が楽しそうにしてるからなんです。
面白いもので、居酒屋を開業したい人って多いのです。
でも何で開業したいのかって聞くと、
人生が楽しそうだからと答える人も多いのです。
私を見て、そう思ってくれるなら、ありがたいです。
ものすごく儲けようとか考えてないんです。
人生が豊かならそれでいいと思っているんです。
「儲けよう」って頑張ると、流行を追ったりするんです。
でも流行が終わると、何にもなくなっちゃう。
お店もなくなったりします。
それよりも、お客さんから「飽きられない」お店を作るのです。
私たちは小さなお店で、長い間、お客さんを楽しませるのです。
お客さんに喜んでもらえれば、お客さんはまた来てくれるようになります。
お客さんを喜ばせるのは、誰だってできます。
飲みすぎたから「お水をちょうだい」なんて言われたら、
浄水器から出てきたお水でも、
「はい、練馬の美味しいお水です」なんて言えばいいんです。
ミネラルウォーターなんて使わなくてもいいの。
無駄にお金を使わないこと。
料理だってそう。
フレンチとか、寿司屋とかなら別だけど、
居酒屋なんだから、きゅうりを冷やして、味噌やマヨネーズを添えるだけで
300円くらいもらえるんです。
3本120円で買ってきたものが、1本300円になるんです。
でも、冷蔵庫から出して切るだけではつまらない。
カウンターに氷水の入った鉢を置いて、その中にキュウリやトマトを冷やしておく。
見るからに、冷たくて美味しそうなんです。
それを、ササっと切ってお皿に盛るだけです。
そうすれば、300円もらえるんです。
難しいことを考えなくていいんですよ。
お客さんを楽しませてくださいね。